ちょっとした食事の席に招待された時、いい大人なのですから恥はかきたくないものです。
でも、和食って普段食べ慣れている割にはいざマナーとなるとあやふやなところがありませんか?
もしかしたら、よかれと思ってやっていることがマナー違反になっているかもしれません。
40代なら知っておくべき和食の作法についてまとめましたので、是非参考にしてください。
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これは知っておきたい、和食のテーブルマナー
和食の作法には、部屋への入り方や座り方などの決まり事もありますが、今回はテーブルマナーに絞ってお話したいと思います。
おしぼりの使い方
え、おしぼりに使い方があるの?と思ったかもしれません。
- 右手でとって左手に持ち替えて両手を拭く
- 拭いた側を内側にしてたたんで置く
これをスマートにできるようになるとかっこいい。
おしぼりで口を拭かない
おしぼりは手を拭くためのもの。
口を拭いたり、ましてや女性が顔を拭くなんてもってのほかです。
また、飲み物の水滴など、テーブルの汚れもついおしぼりで拭いてしまったりしませんか?これもNGです。
おしぼりはあくまで手を拭くものなので、台拭き代わりに使ってはいけません。
箸の持ち上げ方にも順序がある
箸を取る時にも順序があります。
- 箸は、まず右手でつまんで持ち上げます。
- 持ち上げた箸を下から左手で支え、右手を右へスライドします。
- 箸の両端に(左手が先端、右手が元)左右の手が分れたら、そこで右手を返して上に向け、下から持つようにします。
- 箸の三分の一あたりできちんと持ったら左手を外します。
これをスムーズにできるようになるととても所作が優雅になります。
お椀を持っている時の箸の持ち上げ方
お椀を持っている時は、左手に椀を持ち、右手で箸を取り上げます。
それから左手の指で箸を挟み、右手を返して箸を持ち直し、左手を離します。
お椀や茶碗など手にもって食べる器のものは、箸を先に持ってはいけないのです。
必ず器を持ってから箸を持つようにしてください。
割り箸は上下に割る
もしも出てきたお箸が割り箸だったら、右手で持ち上げ、左手を下に添えます。
そして、水平のまま上下に割ります。縦に持って左右に割ると、隣の人に肘が当たってしまうことがあるからです。
箸を汚していいのは3cm
箸先五寸、長くて一寸。
これは、箸を汚してもいい範囲のこと。3cmくらいと覚えておいてください。
箸先をあまり汚さないようにするのも大切なマナーです。
色々ある、箸のタブー
やってはいけない箸の使い方には様々ありますが、やりがちなものをご紹介します。
迷い箸
料理の上で、どれをつかもうか箸を宙に浮かしたまま迷うこと。
ねぶり箸
箸先を舐めること
移し箸
同じ料理を他の人と箸で持ち合うこと。火葬場で骨を拾う時の作法なので、非常に嫌われます。
返し箸
直箸はいけないと思っている人が多くて、大皿料理を採る時によくやっていると思いますが、箸をひっくり返して持ち手に近い方で料理を取るのはマナー違反です。
刺し箸
料理に箸を突き刺すこと。
寄せ箸
器を箸で自分の方へ寄せること
探り箸
汁物の中を箸で探ること
涙箸
料理の汁をたらしながら運ぶこと
もぎ箸
箸についたお米を口でもぎ取ること
渡し箸
箸を小皿や小鉢の上に置くこと。箸は箸置きに置くものです。
諸起こし
箸を先に持ってから器を持ち上げること
先付けの皿は置いたまま
先付けとは前菜のようなもの。お通し、突出しとも呼ばれます。
お酒を伴う料理に出されるので、本膳料理や茶懐石料理には出されません。
小鉢やお皿など様々な形で出されますが、お皿で出された場合は持ち上げないこと。そのままいただきます。
和食では、お皿は持たないもの。持つのはお椀や茶碗です。
串ものは一つ一つ箸で取る
串ものがだされたら、焼き鳥を食べる時のようにかぶりついてはいけません。
お箸で一つ一つ取ってからいただきます。
串からまとめて取り外すのはマナー違反です。居酒屋じゃないので気をつけてください。
手皿はマナー違反
食べ物がこぼれないようにと手を皿代わりにして食べる、一見上品な手皿。これはマナー違反です。うっかりやるととても恥ずかしいので、気をつけましょう。
食べ物がこぼれないようにするには、懐紙を使うのがマナーです。
お椀の扱い方
お吸い物などのお椀は左手で支え、右手で蓋をつかんでゆっくりと時計回りに回しながら静かにつまみ上げます。
この時、蓋についた水滴はゆっくりと斜めにして椀の中に落とします。
椀の蓋に左手を添えてお盆の上の空いている方に裏返しておきます。
煮物や蒸し物など蓋のついた器は、汁物と同様にすれば大丈夫です。
ちなみに、お椀を取るのは目上の人がとってからです。よく周りを見てから行動しましょう。
お造りの食べ方
お造り(お刺身)が出てきたら、自分が好きなものから食べてしまいそうですが、それはNG。
お造りは、美しい盛りつけを崩さないように食べるのが基本です。
左側、もしくは淡白なものから順番に食べるようにしてください。
わさびですが、醤油に溶かずに刺身に直接つけて食べた方がキレイです。
天ぷらの食べ方
天ぷらもお造り同様、盛りつけを崩さないようにして手前から食べるようにします。
塩ではなく天つゆで食べる場合、天つゆの器は持っても大丈夫です。
魚のキレイな食べ方
魚を食べるのが苦手〜という人も多いのではないでしょうか。でも作法さえ押さえておけば大丈夫。
【小さな魚】
- 上から箸の側面を使って何カ所か圧をかけます。こうすることで身離れが良くなります
- 左手で頭を持ち、すーっと骨を引き抜きます。
【大きな魚】
- 焼き魚などを食べるときは必ず頭の方から身をとっていきます。左から右に向かって食べるようにします。
- 上半分を先に食べ、次に下半分を食べます
- そして尻尾まで食べ終わったら、今度は頭をもって骨をはずし、外した骨を身の皿の向こう側において反対側の身を食べていきます。
決して魚を裏返してはいけません。
▼▼改めておさらいしておこう
3種類ある、日本料理
和食と一口にいっても、日本料理には種類があることをご存知ですか?それぞれどのような料理なのか説明できますか?
私は恥ずかしながらよく分かっていませんでした。会席料理と懐石料理の違いも知らなかったし・・・。
皆さんも、恥をかかないように知っておいた方が良いですよ。
正式な本膳料理
一番格式が高いのが本膳料理。室町時代にその形が確立されたと言われていますが、今はほとんど見ることはないですね。
器の並べ方や食べ方なども決められています。
今でも、ご飯は左、お味噌汁は右側に置くのが正しい配置ですよね。これは本膳料理からきているものなんですよ。
一般的な会席料理
会席料理は宴会料理。
披露宴などでも出される形で、出されたものから食べていけばいいので、特別厳しい作法などはありません。
前菜、煮物、刺身、焼き物などが出され、ご飯と汁物は最後に出てきます。
お茶の席で出される懐石料理
お茶を出す前に出される簡単な食事のこと。茶道が起源のお料理で、鎌倉時代に始まったといわれています。
茶道の流派によって作法が違いますが、懐石料理を頂く時の作法が今和食を食べる時の基本的な作法になっているといわれています。
和食は世界遺産
日本人ですから、洋食のテーブルマナーも大事ですけど、やっぱり和食はキレイに食べたいですよね。
和食は日本が世界に誇る文化の一つですから、大人たるもの、美しい所作で食べられるようにしたいものです。
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