私がテレビのいうことを真に受けてはいけないなと思うのは、医者などのコメントでも真逆のことを言っているのに、どちらか片方の意見しか伝えていなかったり、双方の意見のメリット、デメリットを検証していないから。
その一つに、「朝食抜き」があります。
これ、健康にいいのか悪いのか。私にはどっちがあっているのかと非常に疑問なのです。
それぞれのメリットとデメリットを考えてみました。
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朝食抜きのメリットは?
現代人は食べ過ぎだと言いますね。
そもそも1日3食なんてのは西洋の考え方であって、日本人はつい最近まで1日2食だった。
それが西洋の栄養学が入ってきてから、1日3食だとか野菜が1日350g必要だとかいわれるようになった。
だから、日本人の身体には3食も必要ないという意見があります。
摂取カロリーを減らせる
1食抜けば単純に1日の摂取カロリーを減らすことができます。
朝食を抜くとお昼に食べすぎるとか言いますけど、幾ら何でもお昼に2食分食べませんよね?
そう考えたら、1日の総摂取カロリーは減るわけです。
胃腸に負担をかけない
無理して朝食を食べるのは、かえって胃腸に負担をかけるから良くないのだそうです。
今は、夕食の時間も遅くなっていますよね。夜6~7くらいに食べられればいいですが、9~10字くらいになってしまうという人も多いのではないでしょうか。
そんな時間に食べて、また翌日の朝食事をする。
それでは消化吸収も終わっていないし、胃が食べ物を受け入れる準備ができていないのに、またたくさん食べることになる。
それが胃腸に負担をかけてしまいます。
朝は排泄の時間ですから、白湯くらいで済ませておいて消化吸収を促す方が胃腸には負担をかけません。
頭も身体もスッキリする
朝からたくさん食べると消化のために胃腸に血液が集中します。
その分、頭や手脚に回る血液が少なくなる。そうすると、集中力が低下したり、身体がだるくなったりする可能性があります。
なんとなく午前中はだるい、やる気が出ないという人は朝食を無理して食べる必要はないのかもしれません。
朝食抜きでプチ断食ができる
ダイエットや身体を軽くするため、または便秘解消のために断食がいいといわれても、主婦だとなかなか出来ないと思います。
自分は食べないのに、家族の分の食事は作らないといけませんから。
そんな人には朝食抜きがピッタリ。
朝ご飯を食べないということは、前の晩の8時にご飯を食べたとして、翌日のお昼まで16時間は断食できるわけです。
その間に胃腸を休め、身体をリセットすることで、プチ断食の効果が得られます。
サーチュイン遺伝子の活性化
サーチュイン遺伝子というのは、老化を防ぐ遺伝子のことです。
これが、空腹の時に活性化するっってことがわかっているんですね。
日々の摂取カロリーを25%ほど減らすと、眠っていたサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)が活性化し、さまざまな老化要因を抑えてくれるのです。
〜中略〜この遺伝子が活性化すると、細胞内でエネルギー源を作り出す小器官「ミトコンドリア」が増えるとともに、細胞内の異常なたんぱく質や古くなったミトコンドリアが除去されて、新しく生まれ変わる「オートファジー(自食作用)」という機構が働きます。工場の機械装置を更新するのと同じように細胞を若返らせるのです。
「腹七分目で若返ろう!」金沢医科大学病院
せっかくの若返り遺伝子、夜食や間食をすると働かなくなっちゃうそうですよ。
食間が長い睡眠中は最も遺伝子が活性化する時間帯なので、夜食はもってのほかなんだそうで。
で、朝ごはんを抜くということは空腹でいる時間が長くなるわけですよ。
そうするとサーチュイン遺伝子が活性化して、廊下が緩やかになるかもしれないです。
朝食抜きのデメリットは?
元々日本人は1日2食でしたが、江戸時代に入り1日3食が始まりました。
諸説ありますが、幕府が労働者がたくさん働けるように朝食を提供したとか、ロウソクが普及して夜更かしするようになったからお腹が減って3食になったとか。
はたまたエジソンがトースターを発明したことから、それを売るために1日3食を推奨したのだとか。
つまり、人間の長い歴史の中でみても、3食になったのはつい最近のこと。
それにもかかわらず、3食の方がいいと意見にはこのような根拠があります。
頭が働かない
朝食を抜いたら脳の働きが鈍る、という意見があります。
脳のエネルギー源となるのは糖質ですから、そのエネルギー源が足りなくて、頭が働かないということです。
ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源ですが、体内にためておくことができません。
だから、夜に食べたご飯は寝ている間に消化されてしまっていて、朝になるとまた栄養源として摂取しないと頭が働かないってことなんですね。
朝食抜きで太る
朝食を抜くと、次の食事まで16〜18時間くらい空くことになります。
そうすると血糖値が低くなっていて、お昼ご飯を食べた時に血糖値が急上昇するためにインスリンが大量に分泌されることになります。
インスリンは糖質をエネルギーに変えていくのですが、余った糖分は脂肪として溜め込みます。
昼食後の血糖値が急激に上がることで、太りやすい身体になるといわれています。
身体が冷える=巡りの悪い身体になる
朝食を食べると体温が上がります。
しかし、朝食を食べないまま動き出すということは、体温が上がらないまま動くということ。
身体が冷えている状態で動いてもエネルギーを消費しづらく、巡りの悪い身体になってしまうのだそうです。
肝機能のリズムに影響を与える
体内時計は朝日を浴びることでリセットされるといいます。
しかし、朝日だけではダメなんだそうで、朝食を食べることで肝臓や筋肉の時計がリセットされるのだとか。
だから朝食を食べないと肝臓の機能にも影響が出てしまう、という研究報告もあるのです。
脳出血のリスクが高まる
国立がん研究センターと大阪大学の共同研究によると、朝食を抜くことで脳出血のリスクが高くなるということがわかったそうです。
アメリカの脳卒中専門誌「ストローク」に掲載された研究結果によると、朝食を毎日食べるグループと比べ、週に0〜2回しか食べないグループは、脳出血の発症リスクが36%も高くなるのだそうです。
結局どっちがいいのか
朝食抜きは健康にいい、悪い。どちらも専門家の意見です。
両方の意見を考えてみると、食べるか食べないかという二択ではなくて、夕食など他の食事とのバランスも考えないといけないのではないかと思います。
夕食は早めに摂る
朝食をしっかり食べるには、ある程度朝お腹がすいた状態になってないといけないでしょう。
そのためには、夕食は軽めに、しかも早めに摂る必要があります。
できれば8時くらいまでに食べられるようにするのがいいと思います。
夕食が遅かったら朝食は軽めに
仕事が忙しくて夕食が遅くなってしまった時には、朝食は野菜ジュースやヨーグルトなど軽めのものにするといいでしょう。
食欲がない時は白湯でもOK
全く何も口にしないで動き始めるのは身体に負担がかかります。
だから、食欲がない時には無理して食べなくてもいいでしょう。その代わり、胃を温めるように白湯くらいは飲んでおくといいと思います。
生活のリズムを整えて、身体の声を聞く
朝食がいるかいらないか、身体の声をしっかり聞きましょう。
例えばお腹がものすごくすいていて、ご飯が食べたい、朝食がおいしい!と感じられる身体なのに、「朝食は抜いた方がいい」という意見だけにとらわれて、無理して食事を抜くことがいいことだとは思えません。
逆に、お腹も全くすいていないのに、無理して朝からご飯を詰め込むことも身体にいいことではないでしょう。
お腹がすいていないなら、すくような生活のリズムを作っていくことが大切だと思います。
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